地震確率の読み方と都道府県別の中央値
防災科学技術研究所(NIED)の J-SHIS 確率論的地震動予測地図は、日本のどこでも「今後 30 年以内に震度 6 弱以上の揺れに見舞われる確率」を計算しています。安住マップはこの値を市区町村役場の代表点で取り、地震の指標として使っています。この表は 47 都道府県ごとに、管内の市区町村の中央値の低い順で並べたものです。
全国 1,892 市区町村の中央値は 19.3% です。都道府県の中央値でいちばん低いのが 島根県(2.1%)、いちばん高いのが 徳島県(73.8%) で、中央値が 70.0% 以上の都道府県は 4 件、5.0% 未満は 9 件でした。市区町村まで下ろすと幅はさらに広く、最も低いのが 島根県知夫村(0.0%)、最も高いのが 茨城県河内町(96.5%) です。
この表の読み方
南海トラフ沿い(静岡・愛知・三重・和歌山・徳島・高知)は中央値が 70.0% 前後に集まります。これは「30 年のうちに 10 回に 7 回はそこで震度 6 弱以上が起きる」という意味ではなく、想定される地震の起こりやすさをすべて足し合わせた結果、その確率になるという意味です。
日本海側や九州北部には中央値が数 % の県が並びます。ただし確率が低いことは「揺れない」ことではありません。2016 年の熊本地震、2024 年の能登半島地震のように、低頻度でも大きな地震は起こります。この指標は「起こりにくさ」であって「起こらなさ」ではありません。
同じ都道府県でも市区町村によって値は大きく変わります。表のいちばん低い市区町村といちばん高い市区町村を見比べると、県内でも一桁違うことがあります。都道府県名から、その県の市区町村を確率の低い順に並べたランキングに進めます。
読むときの注意
値は市区町村役場の代表点 1 点で取った 250m メッシュの確率で、面積で重み付けした平均ではありません。市域が広い自治体では、役場から離れた地区の値とはずれます。
確率は地表の揺れやすさ(表層地盤の増幅)を含みますが、建物の耐震性・液状化・津波・斜面崩壊は別の話です。同じ確率でも被害は建物と地盤で変わります。
J-SHIS の版は毎年のように更新され、想定の見直しで値が動きます。安住マップは出典ページに取得した版と取得日を出しているので、意思決定の前に原典を確認してください。